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市政運営方針

はじめに

平成24年第1回泉南市議会定例会の開会にあたり、市政運営に関する基本的な考え方と主な施策の概要につきまして、 私の所信の一端を申し上げ、議員各位ならびに市民の皆さまのご理解とご協力を賜りたいと存じます。

平成24年度におきましても、さらなる泉南市の飛躍と発展のため、市民福祉の向上、将来を見据えた市民が安全に安心 して暮らせるまちづくりといった基本的な課題に真摯に取り組み、市民生活を維持・向上させるための行財政運営に全力で 取り組んでまいります。

未曾有の被害をもたらした東日本大震災から1年が経とうとしています。死者・行方不明者を合わせて2万人近くにもなる 観測史上最大規模の地震による被害等の全容が明らかにされていく中で、住民、企業、地方自治体、国のそれぞれが総力を あげて、復興に向けた取り組みを懸命に続けています。本市でも、地震発生直後から、緊急消防援助隊、応急給水活動支援 、避難所運営支援をはじめ、中長期にわたる業務支援など、多くの職員を支援のため現地に派遣してきました。 東日本大震災では、従前の想定に基づいた防災対策が進められてきた一方で、このことが一部地域において被害を大きくした 可能性も指摘されており、我々は自然現象の予測の困難さを謙虚に認識しなければなりません。近い将来発生が懸念される南 海トラフ沿いを震源とする巨大地震・津波に対して万全の備えが不可欠となっています。国の中央防災会議は、東海・東南海 ・南海地震による最大クラスの被害想定を推計し、この夏頃までに公表するとしています。本市においても、それらを踏まえ た防災対策の見直しを行っていきたいと考えています。

国におきましては、「地域主権戦略大綱」等を踏まえ、法令による義務付け・枠付けの見直しや基礎自治体への権限移譲を行 うため、昨年5月に第1次分権一括法、8月に第2次分権一括法が公布されました。今後は、地域主権の進展により地方自治 体自らの判断で、地域の実情に合った最適な行政サービスの提供が可能となる反面、地方自治体の責任は極めて重大となって まいります。このような激動の時代ではありますが、地域が自ら考え、主体的に行動し、その選択と行動に責任を負えるよう 、選択と集中を徹底することで、将来にわたって持続可能な行財政運営を行っていくことが不可欠であると考えています。

関西国際空港は、2本の長距離滑走路を備え、かつ、完全24時間運用可能な国際拠点空港としての機能を有しており、また 関西の国際物流拠点やアジア地域等からの観光の受け入れ拠点として、関西のみならずわが国の経済発展の面からも重要な役 割を担っています。最近では、国際旅客数が増加傾向にあり、関空を拠点として設立された日本初のLCC(格安航空会社) の「ピーチアビエーション」が3月1日に就航しました。また、昨年の5月に成立した関空と伊丹の経営統合を定めた法律に 基づき、新たな運営会社を今年の4月に設立、7月1日に経営統合を行うこととされています。今後は、事業運営権の売却や 伊丹空港の廃港など多くの課題はありますが、「泉州市・町関西国際空港対策協議会」及び地元2市1町の連携をより密にし ながら要望活動を展開するなど、関西国際空港の活性化に向けた積極的な取り組みを行ってまいります。

地域主権の進展とともに地域間競争がますます激化する今後の状況を踏まえれば、健全な行財政基盤の確立が不可欠です。平 成22年度の経常収支比率は、政令市を除く府内都市平均94.5%を下回る91.6%となりましたが、今後の人口減少、少 子高齢化社会の進展などに起因する新たな行政需要に対応するためにも、財務体質の改善が本市の大きな課題となっており、 持続可能な行財政運営のための抜本的な財政構造改革を強力に推進しなければなりません。

平成24年度当初予算は、非常に厳しい財政状況下ではありますが、事業別予算により、真に必要な施策、事業を選択し、限 られた人材や財源を集中した予算編成とすることで、すべての市民が安全に安心して暮らせるまちづくりを進めてまいります。

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1 人権と教育について

人権とは、人間として幸せに生きていくための権利で、誰もが生まれながらにして等しく享受するべきものです。 私たちは、すべての人が平等で幸せを感じながら生活できるよう、お互いを大切に思い、かけがえのない存在であ ることを認め合いながら、人権が尊重される社会を築いていかなければなりません。 そのため、市民一人ひとりがさまざまな人権課題について正しい知識と理解を深め、人権を自分自身の問題として 捉えていただくため、「人権入門講座」をはじめとした各種啓発講座を開催してまいります。また、地域社会にお ける人権意識の高揚を図るため、人権啓発推進協議会をはじめとする各種団体と協働して、憲法週間や人権週間に、 市民の集いを開催してまいります。そして、一人でも多くの市民に参加していただけるよう内容の充実を図り、一人 ひとりが大切にされる、人権文化に支えられた豊かな社会の実現をめざしてまいります。

昨年12月に制定した「泉南市男女平等参画推進条例」には、男女が平等に参画できるまちづくりをめざし、市民と 行政が一体となって積極的に取り組んでいくという決意が表明されています。本年度は、アクションプランとなる 「第3次せんなん男女平等参画プラン」に基づき、職場、家庭、そして地域において、すべての人が性別に関わらず 、持てる能力をいきいきと発揮できる社会の実現と、真に生きやすく、住みよいまちの創造に努めてまいります。

子どもたちを取り巻く環境の不透明感が増す中、子どもたちはさまざまな困難を自らの力で乗り越え、新しい時代を 切り拓いていくための行動力を体得し、知・徳・体のバランスがとれた、生きる力を教育によって身に付けなければ なりません。 本市におきましては、昨年7月、砂川小学校プールにおいて尊い命を失うという、大変痛ましい事故が発生しました。 このような重大な事故を未然に防ぐことができず、改めてご遺族ならびに市民の皆さまへ心よりお詫び申し上げますと ともに、二度とこのような事故を起こさないよう、事故調査委員会の提言を真摯に受け止め、再発防止に向けた安全対 策に全力で取り組んでまいります。 今議会には、子どもの権利と権利保障のあり方並びに施策の進め方の指針となる「子どもの権利に関する条例」を提案 しており、制定後は、子どもたちの幸せと健やかな成長に資するよう全力で取り組んでまいります。

昨年4月、新たに「くすのき幼稚園」と「あおぞら幼稚園」が誕生し、3歳児保育、預かり保育、バス通園などの新たな 機能を付加してまいりました。子どもたちの笑顔があふれ、のびのびと育つことができる就学前教育の充実を、今後、 保護者の皆さまに実感していただけるよう努めてまいります。 学校教育につきましては、中学校で新学習指導要領が完全実施されることに伴い、小・中学校ともに学力の向上と豊かな 心の育成に努めてまいります。特に、学力向上につきましては、各学校独自の学力向上方策を具体的に推進するととも に、小・中学校が互いに連携して、基礎学力の定着や活用力の育成、学習規律と学習習慣の確立を図ってまいります。ま た、ICT機器を活用して、積極的に学校現場の情報を発信して家庭や地域との連携強化を図ってまいります。

また、子どもたちの読書環境の整備につきましては、家庭、地域及び学校と連携し、「泉南市子ども読書活動推進計画」 の策定に取り組んでまいります。 昨年、鳴滝小学校の開校を契機として、学校規模の適正化、学校運営の効率化の一環として、新たに調整区を設けました。 将来的にはすべての調整区を解消すべく、新たな教育コミュニティの構築に向けた「調整区解消に係る人権啓発・人権教育 のとりくみの推進プラン」を踏まえた取り組みに力を注いでまいります。 団塊世代の退職や余暇時間の増大など、社会情勢の変化を背景にして、より豊かな人間性を求めて、自ら学び、生涯を通じ て生きがいを実感するため、生涯学習に対する関心やニーズが高まりつつあります。本市におきましても、学ぶことに喜び を感じながら自主的に参加できる学習機会を拡充し、読書活動を推進するなど、自主的な学習活動に対する支援を行ってま いります。

大切に受け継がれてきた郷土の文化財や伝統芸能など、有形無形の歴史的資産に求められる役割は年々大きくなるとともに、 風土そのものを歴史的環境と捉え、多面的に見直す動きが高まっています。本市には熊野街道や国史跡となっている海会寺跡 をはじめ、いにしえの息吹を肌で感じることができる歴史的資産が多く残されており、今後、市民と協働してこれらの積極的 な活用を図り、郷土を愛する心の醸成に努めてまいります。 また、埋蔵文化財センターや史跡海会寺跡広場についても、歴史・文化情報の発信基地、そして郷土の歴史と文化に親しむ場 として、広く市民に訪れていただけるよう有効活用に努めてまいります。さらに、文化財の調査・収集を推進し、その保護と 保存に努めるとともに、新たな歴史的資産の発掘にも積極的に力を注いでまいります。

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2 福祉について

本格的な少子高齢社会を迎え、子どもから高齢者までのすべての人が生涯を通じて、健康で安心していきいきと暮らすため には、ともに助け合い、支えあうことが重要です。そのため、本市では、保健・医療・福祉が互いに連携しつつ、市民と行 政が協働する福祉のまちづくりを進めてまいります。

児童福祉につきましては、「泉南市次世代育成支援対策地域行動計画(後期計画)」に基づき、次世代を担う子どもたちが 健やかに成長するよう、子育て支援、健康の確保と増進、子どもの安全の確保に努め、また要保護児童への対応、児童虐待 の防止への取り組みを充実させてまいります。

乳幼児医療につきましては、子どもたちの健やかな成長の一助となるよう、昨年7月から、通院医療費の一部助成の対象範 囲を小学校就学前までに拡大しました。また、現在行っている保育事業をはじめ、地域子育て支援拠点事業、養育支援訪問 事業に加え、療育支援推進事業の推進と、発達障害児の居場所づくりとして障害児通所事業の取り組みを進め、本市の子育 て支援及び療育全体の拡充を図ってまいります。

保育所運営につきましては、さまざまな保育ニーズに応えることができるよう保育サービスの向上をめざして民営化を進め てまいります。本年度については、鳴滝第1保育所で指定管理者制度を導入し、平成27年度からの完全民営化をめざして まいります。

ひとり親家庭対策につきましては、経済的自立と子どもの健全な育成を図るため、さまざまな福祉サービスを引き続き実施 してまいります。また、現在のひとり親家庭を取り巻く状況を踏まえ、今までの取り組みや進捗状況を検証し「第2次 泉南市ひとり親家庭等自立促進計画」の策定に取り組んでまいります。

生涯にわたって健康を維持し、元気で暮らすことは市民共通の願いであり、まちづくりの原動力になります。市民の健康づ くりにつきましては、生活習慣病の予防への取り組みを引続き進め、各種がん検診の充実、自殺予防のための相談窓口の強 化にも取り組んでまいります。 安全で安心な妊娠・出産を支援するため、妊産婦健診費用の助成を継続して行うとともに、本年度から、クラミジア感染症 検査の費用助成を新たに追加し、妊産婦健診事業の充実を図ってまいります。 また、「こんにちは赤ちゃん訪問事業」を引き続き実施し、すべての親子が地域で孤立せず必要なサービスが受けられるよ う情報を提供することで、育児の不安や悩みなどの解消を図ってまいります。さらに、泉州地域の産婦人科医療を担う泉州 広域母子医療センターや泉州医療圏二次救急医療対策事業の運営に参画し、市民の医療に対する不安の解消に努めます。 予防接種事業につきましては、子宮頸がん予防ワクチン、乳幼児のヒブワクチン及び肺炎球菌ワクチンの費用助成を引き続 き実施し、疾病の一次予防と重症化の予防に努めます。

国民健康保険につきましては、市民の健康的な生活習慣の定着に向け、健康課題の把握を行うとともに、医療費の抑制を図 るため、生活習慣の改善や疾病予防の必要性に応じた保健指導を引続き実施してまいります。また、保険財政につきまして は、保険税収の減少や医療費の増加のため、非常に厳しい状況が続いていますが、収納方法の工夫や徴収努力、滞納の整理 の強化に努めるなど、引き続き事業運営の健全化に取り組んでまいります。 高齢者福祉につきましては、高齢者が尊厳を保持し、住み慣れた地域の中で、自立した生活を送ることができるよう各種施 策を実施してまいります。

介護保険につきましては、今後の高齢者保健福祉の方向性を示すものとして策定した「泉南市第5期高齢者保健福祉計画」 に基づき、高齢者関連施策全般の体制を強化してまいります。また、超高齢社会に対応できるよう、地域ぐるみの地域包括 ケア体制づくりを継続して行うとともに、地域住民による高齢者の見守り活動を引き続き実施してまいります。 地域包括支援センターにつきましては、地域住民の心身の健康の保持及び生活の安定のため、地域に密着した適切な支援を 引き続き実施してまいります。

障害者(児)福祉につきましては、身近な地域で必要な福祉サービスや支援を適切に受け、自分らしくいきいきとした生活 を送れるよう、支援を行ってまいります。 特に、障害者自立支援法の一部を改正する「整備法」の施行にあわせ、4月から相談支援体制をさらに強化し、社会的入院 患者の退院促進支援や障害児も含めた障害福祉サービスを必要とする方々の個別のサービス利用計画の作成支援、成年後見 制度の活用を含む権利擁護事業を実施してまいります。

厳しい経済状況を受け、生活保護に係る相談・受給件数とも増加している低所得者福祉につきましては、個々の状況に応じ た助言・指導を行うとともに、「福祉から就労へ」の取り組みを強化し、生活基盤の安定、経済的自立と生活意欲を高める ための支援に努めてまいります。 地域福祉につきましては、平成24年度を初年度とする「第2次泉南市地域福祉計画」及び社会福祉協議会による「地域福 祉活動計画」に基づき、市民相互の助け合い・支え合いの力を活用した地域社会の実現をめざしてまいります。

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3 産業と活力について

産業の振興は、就業機会や雇用を生み出して地域経済を支えるだけでなく、地域の自然環境や文化にまで影響を与える 重要な社会構成要素です。特に、農業は食糧供給や環境保全の観点から、その普遍的重要性は年々増すばかりですが、 農業の現場においては、就業人口の減少と高齢化により、生産基盤の脆弱化はいっそう深刻になっています。

本市におきましては、農道、水路などの生産基盤の維持、整備に努めることにより、農地を保全、活用して生産性を高 め、農家の経営の安定化を図ることで、都市と共存できる農業をめざしてまいります。泉南市農業公園「花咲きファーム」 では、グランドオープンに向けたイングリッシュローズガーデンの整備が順次進められ、今後、訪れる人々に農業への理解 を深めていただくとともに、ゆとりとやすらぎを提供する貴重な観光資源となるよう活用を検討してまいります。また、 市域に点在する公園や緑地と一体的な保全と活用を図り、本市が有する豊かな緑空間の活用に努めてまいります。 また、漁業につきましては、関係機関と連携して漁港の適正な維持管理を行うとともに、朝市などの催しを側面から支援 することによって、産業の振興を図り、観光資源としても活用を検討してまいります。

就業機会や雇用の創出につながる商工業の振興は、地域社会が健全な発展を遂げるための重要な柱のひとつです。そのた め、今議会に、本市の商工業振興の指針となる「泉南市商工業振興基本条例」を提案しており、制定後は商工会等の関係 団体や事業者と連携し、新たな製品の開発やビジネス機会の創出を図ってまいります。

観光につきましては、交流人口の増加とにぎわいの創出とともに、特産品の開発などを通して、他の産業との相乗効果も 期待されます。本市におきましては、このたび設立を予定している観光協会を通じて、事業者を含め広く市民と協働して まちの魅力づくりに努めるとともに、観光資源を有機的に組み合わせた、新たな観光の創出に取り組んでまいります。ま た、観光協会を観光情報の発信基地として活用し、積極的にPR活動を行ってまいります。

若年層を中心とした失業率の高止まりなど、社会を取り巻く労働環境は依然として厳しく、雇用増大につながる産業の 振興は、中長期的なビジョンに基づき、粘り強く行うことが必要です。そのため、本市では、国や府など関係機関と連携 して中小企業事業資金利子補給などを行い、雇用を支える大きな柱である中小企業の経営を支援してまいります。また、 一方で中小企業退職金共済掛金の補助や労働・就労相談を通じて、きめ細かな就労支援も行ってまいります。

市民の暮らしに直接関係する消費生活につきましては、消費者が不利益をこうむることなく、安心して消費生活を送れ るよう、消費生活相談を充実するとともに、迅速な情報提供と積極的な啓発活動に努めてまいります。

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4 安全と安心について

今後、発生が懸念される東南海・南海地震をはじめとした自然の脅威に対して、ますます防災、減災への取り組みが 重要となってまいりました。本市におきましては、政府の中央防災会議による今後の地震・津波等の被害想定の見直 しにあわせて、これまでの防災体制を総合的に見直すとともに、各市町村や大阪府などの防災関係機関との情報共有 体制を拡充し、災害を最小限に抑える安全なまちづくりを推進してまいります。

また、自助・共助による地域防災力の向上は、防災体制の強化に不可欠であることから、自主防災組織の結成と防災 活動を支援するとともに、市の防災訓練や出前講座を充実させ、市民の防災意識の啓発に努めてまいります。 消防・救急体制につきましては、災害の大規模化に対応するため、消防の広域化を積極的に進め、高規格救急車の購 入等、さらなる消防体制の強化に取り組んでまいります。また、専門的知識や技術を備えた人材育成に努めるととも に、消防救急無線のデジタル化を推進してまいります。

小中学校の耐震化につきましては、平成26年度を目標に順次耐震改修を行ってまいります。本年度については、ま ず新家小学校及び砂川小学校の各校舎の耐震改修工事を実施します。また、新家東小学校と樽井小学校、東小学校の 各校舎については、耐震診断と実施設計を行ってまいります。さらに保育所については、公立では、鳴滝第2保育所 の耐震診断を実施し、私立では、西信達保育園の建替事業を補助することで保育所の耐震化を進めてまいります。  教育施設以外の公共施設の耐震化につきましては、災害対策の拠点や避難所となる施設である市役所本庁舎、市民 体育館、公民館、人権ふれあいセンターの耐震診断を実施し、耐震性の低い施設については、順次耐震改修を実施し てまいります。

民間建築物の耐震化につきましては、建築物の所有者に対して、耐震診断、耐震設計及び耐震改修の費用の一部を 補助することによって、災害に強く、被害を最小化できる安全なまちづくりに対する取り組みを支援してまいります。 また、学校施設の保全整備事業、保健センター大規模改修のための実施設計調査、浜保育所改修工事など市民が安 心して利用できる施設の整備に努めてまいります。

近年、犯罪の傾向は、凶悪化と低年齢化の一途をたどっており、生活の安全を確保するためには、地域の防犯力の向 上が重要となっています。そのため、本市では、地域の防犯活動を積極的に支援し、市民に対して的確な情報提供を 行うとともに、防犯意識の啓発及び高揚を図り、自主防犯活動の充実に努めてまいります。 また、子どもの安全対策として「子ども安全パトロール員」と連携した登下校時の巡回や、市内各学校区における青 色回転灯警戒車による見回りとあわせて、地域と一体となった防犯活動に取り組んでまいります。

昨年は、大阪府において「交通死亡事故非常事態宣言」がたびたび発令されるなど、交通死亡事故は年々増加する傾 向にあります。本市においても、昨年9月「飲酒運転撲滅宣言」を発表するなど、積極的に交通安全対策を進めてま いりましたが、本年度についても、地域の交通対策指導員と連携を強化し、交通安全対策に努めてまいります。

市民の身近な交通手段である「さわやかバス」につきましては、本年2月から1台増車し全4台体制のもとで、運行 ルートの増設と増便を行い、市民の生活交通手段を拡充してまいりました。今後は、利用者からの貴重な意見を拝聴 しつつ、さらなる利便性の向上に寄与できるよう努めてまいります。 また、小学校における一部の遠距離通学児童の安全と安心の確保のため、本年度から、コミュニティバスなど公共交 通利用の児童の保護者に対し、その費用の一部を助成してまいります。

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5 まちづくりと環境について

豊かな自然環境は、人の心を豊かにするばかりではなく、人と人との絆を深め、私たちの生活にゆとりを与える一助 となります。本年度につきましては、河川やため池などの改修を継続して行い、市民がやすらぎや憩いを感じること ができる親水空間の創造に努めてまいります。また、排水路等の改修と公共下水道事業を継続して実施し、浸水対策 とともに、公共用水域の水質の保全と快適な生活環境の形成を推進してまいります。

交通ネットワークはまちの動脈であり、それによって生じた人の流れは地域の結びつきを強化し、まちの活力を生み 出します。本年度につきましては、魅力あるアメニティー豊かな道路空間づくりを行うため、引き続き信達樽井線の 整備を進め、都市交通の円滑化をめざしてまいります。砂川樫井線事業についても継続して実施し、JR和泉砂川駅 を結節点とする交通ネットワークの構築に取り組んでまいります。また、市民生活に直結する生活道路についても、 順次改修、改良を行い、市民の利便性向上を図ってまいります。

市営住宅につきましては、宮本住宅2・3号棟建替に伴う基本設計を行うとともに、適切な保全、維持管理事業を継 続し、快適な住環境の確保と向上を図ってまいります。 また、エレベーター設置による南海樽井駅のバリアフリー化を促進し、利用者の利便性向上と安全確保を図ることを 目的として、環境整備を行うための基本構想を策定します。 以前から計画を進めている火葬場の整備につきましては、今後、広域化に向けた検討を行い、順次事業に着手してま いります。 また、地域間交流を促す広域交通網の形成は、地域振興に欠くことのできない重要な課題であるため、りんくうタウ ンを拠点とした広域交流軸の形成が期待される関西国際空港連絡南ルートにつきましては、危機管理の観点からもそ の実現に向け、近隣市町と連携し、引き続き活動してまいります。

地球温暖化対策につきましては、世界規模で新たな枠組みが模索される中、身近な地域においてこそ、市民、事業者 及び行政が地域の特性を踏まえ、積極的な対策を総合的に実施することが重要です。そのため、本市では、本庁舎に 太陽光発電設備を設置するなど、あらたなエネルギーへの取り組みを順次進めており、本年度についても「エコシテ ィ」の推進に向け、既存の支援制度の促進と節電、省電力に関する市民への啓発活動を広く展開してまいります。 また、個性豊かな景観資源が互いに調和できるまちづくりを進めるため、景観の保全に努めるとともに、全国各地か ら届けられた「ふるさと寄付」の具体的な活用と市民によって、掘り起こされた貴重な資源の活用をあわせて検討し てまいります。

本格的な地方分権時代を迎え、大阪府が掲げる全市町村への特例市並みの権限移譲を念頭におき、地域主権を担う地 方自治体としての持続的な発展をめざし、近隣市町との広域連携を積極的に検討する必要があります。そのため、本 市では、消防広域化の推進をはじめとして、市民サービスに直結する様々な分野に関する権限の移譲に向けて、その 受け皿として近隣市町との広域連携による共同処理体制の構築に取り組んでまいります。

地域主権の進展とともに市民と行政の協働を推進するためには、互いの役割を尊重し、より多くの情報を共有するこ とが重要です。そのため、広報せんなん及び市ウェブサイトにつきましては、内容の充実と速報性に留意し、積極的 な地域情報の配信を行い、市民との情報共有を推進するための強力なツールとして活用してまいります。また、独自 財源確保の観点から、有料広告の掲載を継続して実施し、より新しい広告媒体として有効利用していただけるよう努 めてまいります。 また、家屋経年異動調査を本年度から実施し、適正な課税客体の把握と適切な課税を行うことで、税負担の公平性と 税財源の確保に努めてまいります。

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結び

本市においても、市民生活を取り巻く社会環境は、依然として厳しい状況にあると実感しており、本市の財政も大変厳 しい状況が続いています。そのため、昨年3月に策定した「第4次行財政改革実施計画」に沿って、激しい時代変化に も柔軟に対応しうる行財政運営の確立のため、さらに厳しい行財政改革を着実にかつ強力に断行してまいる所存です。

現在、本市の今後のまちづくりの基本方針となる第5次総合計画の策定に向けた検討を行っていますが、本計画を早期 に策定し、本市を取り巻く環境の変化や新たな行政課題に的確に対応してまいります。 また、地域主権に向けた取り組みが今後、さらに進展することで、まちづくりにおける地方自治体の力が、ますます重 要になってまいります。地域の実情に応じた、効果的なまちづくりを進めるためには、主体となる市民と行政が、互い の役割を尊重しつつ、協働して取り組むことが不可欠です。そのため、自治の基本理念や自治体運営の基本的事項等、 自治体運営の基本的な理念とルールを定めるため、いわば「泉南市の憲法」として、「泉南市自治基本条例」を今議会 に提案しています。制定後は本条例に基づいた、地方分権時代にふさわしい、自主自立したまちづくりを展開してまい ります。

昨年、平成23年の「今年の漢字」は「絆(きずな)」でありました。東日本大震災、台風による被害など、昨年発生し た自然災害により、家族や友人といった身近で、かけがえのない人たちに対する絆を改めて感じたり、女子サッカー「 なでしこジャパン」の姿に感動し勇気を得たり、多くの日本人が絆の大切さを痛感した1年であったためだそうです。 今後は、多様な主体の力を結集し、協働して、多様化する地域の課題を解決していくことが必要であり、地域住民どう しの「絆」、行政との「絆」が、ますます重要になってきます。地域の絆を深めながら、主体的で独自性豊かなまちづ くりを展開してまいりたいと考えています。

 終わりにあたりまして、激動する社会の中で、引き続き清潔、公正、公平をモットーに確固たる信念のもと、市民の 皆さまとの協働により、職員ともども気を引き締め、全職員一丸となって不退転の決意で市政運営に取り組んでまいる 所存ですので、議員各位をはじめ市民の皆さまのご理解とご協力を賜りますよう心からお願い申し上げまして、私の本 年度の市政運営方針といたします。

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作成:総務部政策推進課/作成日:平成23年2月24日
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